リウマチ・膠原病 rheumatism
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リウマチ・膠原病
膠原病とは
膠原病とは、病理組織学的変化より命名されており、一つの病気の名前ではなく、免疫機能が過剰に反応する自己免疫疾患により炎症がおき、臓器に対して様々な障害を引き起こす疾患である多臓器疾患の総称です。
「全身性エリテマトーデス」「強皮症」「皮膚筋炎・多発性筋炎」「結節性多発動脈炎」「リウマチ熱」、これに最も人数が多い「関節リウマチ」を加えた6つの病気が、古典的膠原病と呼ばれています。この他に、シェーグレン症候群、混合性結合組織病(MCTD)、成人スティル病、ANCA関連血管炎、ウェゲナー肉芽腫症などが、膠原病の仲間と考えられるようになっています。
これまで、膠原病は原因不明で治療法のない「難病」とされてきましたが、次第にそのメカニズムは解明されてきており、「不治の病」ではなくなりつつあります。
私たちの身体は、細菌やウイルスといった異物である病原体が体内に侵入してきますと、抗体を作り侵入者を攻撃して排除し身体を守る「免疫」という仕組みが備わっています。このシステムにより、スペイン風邪や新型コロナウイルスといった過去の病気のパンデミックを幾度となく乗り越えてきています。
この私たちの免疫システムには、多くの細胞やサイトカインと呼ばれる物質が複雑にネットワークで制御されています。この免疫システムに異常が生じることにより、本来は攻撃対象ではない自分自身の細胞や組織が攻撃を受けてしまい、組織が障害され炎症を引き起こすのが「膠原病」です。このため「膠原病」は、「自己免疫性疾患」「リウマチ性疾患」や「結合組織疾患」の名称が用いられることもあります。
「膠原病」が疑われたら、まずはかかりつけ医に相談してください。必要に応じまして、「膠原病内科」または「リウマチ科」や「アレルギー科」「血液内科」「皮膚科」の診療科を持つ医療機関をご紹介いたします。
膠原病にみられる症状は普通に内科疾患
膠原病に多く見られる症状は、原因不明の発熱、関節痛、筋肉痛や湿疹などです。また、レイノー症状(冷水に手をつけた際に指が真っ白になる)や目・口の中の渇き、脱毛、日焼けによる水ぶくれ、口内炎なども特徴的な症状の1つです。
これら膠原病の初期症状は、一見して消化器疾患や皮膚疾患のように見えることも多く、他の疾患でも普通にみられる症状であることから、正しく受診と治療がされないために膠原病であることが見逃されることも少なくありません。「原因不明の発熱」などとして片付けられてしまいますと、膠原病の発見が遅れることにもなります。
多くの疾患がそうであるように、膠原病も早期発見・早期治療が予後の改善には重要でもあります。
ところが「膠原病」という病気はあまり知られていないということもあり、何となく体に不具合があるとだけ感じていて、上記の症状が膠原病であることに気づかない場合も多くあります。
そこで体調不良がある場合には、まず最初に「かかりつけ医」へ相談することになります。その際には広く内科疾患を診ている「内科総合専門医」や「アレルギー科」を標榜している医療機関などが一般的ではあります。
ここで、血液検査などから消化器疾患や皮膚疾患とスクリーニングをしてもらうことになります。
関節リウマチは膠原病の一種
単に「リウマチ」といいますと、体のあちこちが痛む疾患で「関節リウマチ」「変形性関節症」「リウマチ性多発筋痛症」などを含み、リウマチ性疾患と呼ばれます。
一般的に「リウマチ」といいますと「関節リウマチ」のことを差し、これは膠原病の6大疾患の一つとなっています。長期間にわたって炎症が続くことにより軟骨や骨が破壊され、手足の変形が起こります。40~50歳代で働き盛りの年代の女性に多く発症し、日本全国に50万~100万人いるといわれ、膠原病の患者の半数以上を占めます。
発症の原因の詳細は不明なものの、遺伝的な素因や環境要因が複雑に関係しているのではないかと考えられています。環境要因として、喫煙、歯周病、粉塵吸入、ウイルス感染、紫外線への曝露などが知られています。
以前は、関節変形で一度関節破壊が進んでしまいますとそれが元に戻ることはありませんので、機能障害が進み不治の病として予後不良でしたが、近年そのメカニズムが解明されて抗TNF-α阻害薬を初め多くの生物学的製剤の登場により劇的に治療が進歩しています。早期に発見して治療を行えば関節破壊が進行することを抑えることが可能で、健康な方と全く変わらない生活ができる方が増えています。
膠原病と長く付き合っていくために
関節リウマチや膠原病の自己免疫疾患は、直接的な病気の原因がまだ解明されていないことから、有効な治療法の無い難病指定の疾患がまだ数多く残っています。
このため膠原病は簡単に治る病気ではなく治療が長期に及ぶことから、その先の人生で長いつきあいとなります。腫れや痛みが無いこと、組織破壊が抑えられていること、その上で日常生活が問題なく送れることを目指して生活習慣も改善していきます。
- 疲労を溜めないこと、睡眠を十分にとること
- 症状が安定しているときは出来るだけ運動を行い、筋肉や関節の機能を維持する
- 身体や関節を冷やさないこと、保温を心がけること
- 治療中は感染症にかかりやすくなることから、うがいや手洗いを励行し傷ができないように気を付けます
喫煙は症状を悪化させたり薬の効果を下げることから、禁煙をしましょう。また、感染症(肺炎、インフルエンザなど)にかかりやすくなるため、ワクチンなど予防接種は積極的に受けることをお勧めします。
膠原病には一般的な内科疾患と区別がつかないような症状があるのですが、そんな中でも共通点があります。次のような症状がある場合には、医師へお気軽にご相談ください。
- 原因不明の発熱
- 関節痛
- 筋肉痛
- こわばり
- 全身がだるい、疲れやすい
- なんとなくイライラする・落ち着かないなど
膠原病では、早期診断・早期治療が重要です。
早め早めの対応を行う必要がありますので、「もしかしたら」とか「おかしいな」と思ったらすぐに医師へ相談しましょう。
アクセス
ふじみ野中央クリニック 概要
- 院長
- 佐藤勝輝 京都大学 博士(医学)
- 非常勤医
- 6名
- 看護師
- 7名
- 標榜科
- 内科(総合、糖尿病、循環器、呼吸器)
アレルギー科、訪問診療 - 資格
- 総合内科専門医・アレルギー専門医
身体障害者指定医(肢体不自由) - 住所
- 〒354-0035 埼玉県富士見市ふじみ野西1-18-1
- 電話
- 049-256-5500
診療時間
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